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情報に惑わされないコツ 大学の研究結果も鵜呑みにするのは危険です

世は情報化社会。

スマホやPCでインターネットにつながっていると様々な広告が目に入ってきます。

魅力的に見える一方で、そういった情報に振り回される危険性も隣り合わせです。 

今回は情報を受け取る際の注意点について紹介します。

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大学在学時から入社後含め、200本以上の学術論文を読んできた私が惑わされないコツを教えます。

こんな方に向けて書きました。

  • 学生の皆さん
  • 何でも信じ込んでしまう方
  • 新しいことを始めようと考えている方

 

ダイエット効果を疑え!!

サプリメントの広告

手軽に栄養補給できるサプリメント

その市場規模は年々、拡大しています。

特にダイエット系の情報は数多く出回っており、過大に謳っている広告も見られます。

  • これを飲むだけで○○kg減量
  • 芸能人の△△もお勧めするダイエットサプリ

思わず、手が出てしまいそうですね。

しかし、購入前に知っておいてもらいたいことがありますので、続いて紹介します。

体重の季節変動

人間の体重は1年間で3~6kgほど、変動します。

私の体重も冬場は増え、夏場は減るので、1年で4kgの増減があります。(下記青線)

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( ↑ 2014年からの私の体重変化)

これは体の水分量の変化によるものですが、これをダイエット効果として利用する広告があります。

そういった場合は注意が必要です。

 

見抜くコツ

では、どうやって見抜けばよいでしょうか?

広告の事例において、サプリメント摂取開始時期を確認すれば、良いのです。

5月から開始 → 9月5kg減量

といった広告では、季節変動の影響を受けているため、サプリメントの効果は薄いということがわかります。

また、適用開始の時期を記載していない広告も多々あります。

非常に魅力的で、どうしても購入したい場合は問い合わせてみても良いかも入れませんね。

一方、

5月から開始 → 9月10kg減量

というように季節変動以上の効果が出る場合はサプリメントが効いているかもしれません。

サプリメントも様々なものが出ています。

1日¥100のサプリメントでも、年間で¥36,500です。

決して安くありませんので、購入時は効果を確認しておいた方がいいでしょう。

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研究結果を疑え!!

広告の中には最新の研究結果で証明されたということを強調する広告も見られます

  • ○○大学との共同研究で証明された・・・
  • ■■研究所の調査結果に基づき・・・

有名な大学名だとその情報が正しいという感覚になってしまい、思わずポチってしまいますよね。

私もそういった経験はありますが、一時的な衝動に駆られたときは後々、「何で買ったんだろう」と後悔することもあります。

特に自分が詳しく知らない分野では尚更、流されやすいですよね。

一歩、立ち止まって、その情報をみてみましょう。

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意図的な研究結果

学術論文なども細かく見てみると、評価条件が異なることがあります。

例を糖質制限に警鐘を鳴らす論文を挙げてみます。(こちら

「The LANCET」という権威ある医学雑誌に取り上げられたということで、糖質制限の危険性を紹介する際、よく扱われる論文です。

この論文では被験者に対し、摂取エネルギーの炭水化物の割合によってグループ分けしたところ、最も炭水化物が少ないグループの死亡率が高くなったと結論づいています。

 

下記に詳細を記します。(図は論文、表は論文を基に筆者作成)

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まず、研究結果。

1万5千人ほどの被験者を25年にわたり、炭水化物の摂取割合と死亡率を調査した研究です。

上記の図は横軸に摂取エネルギーに対する炭水化物の割合、縦軸に炭水化物50%を基準とした死亡率を示しています。

この結果だけでは、摂取エネルギーに対する炭水化物の割合が20%になると、1.5倍もの死亡率になると読み取れます。

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続いて被験者の表。

よく見てみると炭水化物の少ない(糖質制限)の方は以下のようになっています。

  • 男性の割合が多い
  • 肥満の割合が多い
  • 糖尿病を患っている方が多い
  • 喫煙者の割合が多い
  • 身体活動が少ない

糖質制限とは別の要因が含まれているので、残念ながら、信頼度は下がります。

こういった研究結果が意図的に作られた論文は山ほどあります

全て鵜呑みにするのは危険であることがわかりますよね。

この他にも、結果に含めない除外サンプルがある場合や、一方のグループには事前に食事指導している研究もあるので、結果だけ謳っている調査は注意が必要です。

  

参考にする研究結果は?

研究結果でさえ、疑ってばかりでは何もできません。

どのような結果であれば、信じても良いのでしょうか?

複数の機関で同じ結果

ある事象Aに対し、別々の機関、例えばB大学とC研究所で同じ調査結果を発表していれば、Aという結果は信頼性が高まります。

近年、いくつかの論文をまとめて、信頼度の高い調査報告を行う場合が増えてきました。

それが、ランダム化比較試験(RCT)やメタアナリシス(MA)、システマティック・ レビュー(SR)というものです。

こういった研究結果は複数の機関で調査しているので、信頼度も高くなります。

 

反対の意見を調べる

複数の機関で証明されていても、同じ方向の意見ばかりでは情報に流されやすくなります。

そこで、必ず反対意見も調べてみましょう。

ネットでは「デメリット」、「欠点」などと検索すれば、山ほど出てきます。

ネット広告では良い点しか取り上げませんが、何事も利点だけでなく、欠点が必ず存在します。

これはネットに限らず、就職セミナーやスーパーの食品なども同様です。

リクルーターは会社の良い点しか教えてくれません。

食品も簡単、美味しいという裏には砂糖や体に良くない脂分が多い、添加物も含まれている、など見えにくい欠点があるものです。

一方、これらの副作用が自分で対処できることであったり、許容範囲であれば、生活に取り入れても違和感が少ないと思います。

 

私は糖質制限を開始するに当たり、危険性を謳っている意見も調べましたが、先ほどのように怪しい論文しか見当たりません。

そういった理由もあり、2018年から続けています。

デメリットとして筋肉がつきにくいことや、便通が悪くなることなどの副作用も知った上で始めました。

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終わりに

この4月から、新生活が始まる方や新しいことに挑戦する方もいらっしゃるでしょう。

そのときにインターネットで手軽に情報を調べることがあるかもしれません。

そういったときに少し立ち止まり、よく情報を調べてみましょう。

なぜ?」という視点を持っていると、怪しいことが見えてくるかもしれませんね。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

そんな皆さんに感謝いたします。

 

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