筋トレの重要性 筋肉増強だけでない有意な効果とは?
「筋トレをしよう!」と聞くと、一般的にはジムでダンベルをあげている屈強な男性を想像してしまい、そこまでムキムキになりたくないと感じる方も多いと思います。
しかし、筋トレは筋肉増強以外にも精神面での改善、アンチエイジングといった面での効果があることは最新の研究で明らかになっています。
今回は筋トレの重要性と効果について紹介していきます。
この記事は6分程度で読めます。
こんな方に読んでいただけると幸いです。
- 何だか、鬱っぽいと感じている方
- いつまでも若々しくいたい方
- 今の自分に自信のない方
- 異性にモテたい方
参考書の紹介
本記事の内容は「超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由」を基に執筆しています。
本書構成は以下の通り。
第1章 「死にたくなったら筋トレ」が真実である理由
第2章 筋トレは最強のアンチエイジングである
第3章 モテたかったら筋トレしかない
第4章 仕事ができる人はなぜ筋トレをしているのか
第5章 ダイエッターこそ筋トレすべき本当の理由
第6章 長生きしたけりゃ筋トレをしなさい
第7章 筋トレに関する誤解と偏見を解消する
第8章 自信がない人は筋トレをしろ
内容はTestosterone氏とスポーツ科学修士の久保氏の会話形式で筋トレの重要性や効果をわかりやすく紹介されています。
科学的エビデンスが揃った内容を紹介するだけでなく、随所にユーモアもあり、あっという間に読めてしまう良書だと思います。
ぜひ、手に取ってみてください。
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筋トレの効果
では、筋トレをすることで得られるメリットを大きく3つに分けて紹介していきます。
精神面の安定
メンタルヘルスが不調をきたすと、焦燥感や不安感に追われたり、自己固定感の低下につながってきます。
この症状が深刻化すると、認知機能の低下や睡眠の質の低下につながり、最終的に死にたいという感情が生まれてしまうのです。
筋トレはメンタルヘルスに悪影響を与える可能性が高い焦燥感や不安感といった感情にポジティブに働くという研究結果があります。
これは筋トレによって分泌されるホルモンが関与しているようです。
その代表的なホルモンとその効能を以下に示します。
テストステロン :やる気や闘争心
セロトニン :安心感、脳を最適な覚醒状態にする
ドーパミン :多幸感や気分の高揚、興奮
ノルアドレナリン:多幸感や気分の高揚、興奮
これらのホルモンが焦燥感を減らし、メンタルヘルスの改善につながると本書は結論づいています。
また、筋トレにより、適度に体を疲れさせることで、睡眠の質も向上します。
睡眠不足により、メンタルヘルスに不調をきたす可能性が高まってしまいます。
しかし、筋トレを行うことで得られる適度な疲労感が睡眠の質を向上させるという研究結果があります。
睡眠不足の解消により結果的に焦燥感を取り除くことで精神面の改善につながります。
筋肉増強
言わずもがなですが、筋肉が付きます。
このことで男性は女性にモテやすくなるといったことが本書では書かれています。
実際に22歳~34歳の女性にアンケートした結果が以下の通り。
Q. あなたは、筋肉質な男性は好きですか?
「はい」……79.5%
「いいえ」……20.5%各部位の紹介
「腕。腕の筋肉に浮き出る筋が好きです」
「割れてるお腹。鍛えている感じがよい」
「胸。抱かれたときに気持ちいいから」
「アキレス腱。キュッと締まっているとキュンとする」
圧倒的な結果ですね。女性の8割の方々が筋肉質の男性を好む傾向がわかります。
体の部位としても腕や腹筋、胸板など、それぞれで好みがあるようです。
女性としても、筋トレして筋肉をつけた方が男性から好まれる傾向になるようです。
というのも、男性は本能的に健康的で子供が授かれる体系の女性に惹かれるからです。
そのためにも筋トレを行い、ウエストがくびれているメリハリのあるボディになることで女性もモテるようになります。
アンチエイジング
サルコペニアの予防
高齢化が進む中で、サルコペニア(加齢による筋力低下)が社会的にも問題視されています。
サルコペニアが進行すると、転倒・骨折や認知症により、要介護になる可能性が高まります。
この要介護になる原因の約30%は運動能力低下と言われています。
一般的に筋肉の量は加齢と共に以下のようなカーブを描きます。(本書より引用)
どんな人間でも加齢より筋力低下は避けられません。
しかし、筋トレで筋肉量を増やすことで、高年期のサルコペニアを予防することはできます。
そして、年齢に関わらず、筋肉を増やすことが可能なので、60歳以上でも筋トレは必要と言えるでしょう。
コラーゲンのターンオーバー促進
美容に関しても筋トレは効果を発揮します。
20歳前後の若者を対象に行った調査ではアキレス腱のコラーゲンのターンオーバー(生まれ変わり)の指標が有意に増加していたようです。
対象論文:Langberg,H.(2001)Training-induced changes in peritendinous type I collagen turnover determined by microdialysis in humans. journal of physiology 534, 397-402
研究はアキレス腱の調査でしたが、これが肌でも同じように働くのであれば、非常に興味深い内容です。
人間の皮膚の7割はコラーゲンでできていますし、この調査で確認したコラーゲンの種類は肌の弾力や強度に関与しているとされているため、筋トレは美容に関しても興亜があると期待されています。
死亡リスクの低下
運動習慣が健康や長寿との関係性については多くの機関で研究が進められています。
8万人を対象にした調査において、週に2回以上筋トレしている人は運動習慣のない人に比べ、がんに関連する死亡率が30%低いということが明らかになりました。
がん以外の全ての死亡率においても筋トレをしている人は若年死する確率が23%低下したそうです。(論文の原文はこちら)
その他、生活習慣病の代表格である糖尿病においても予防できるようです。
これは血糖値コントロールやインスリン感受性の改善という効果によるもので、糖尿病罹患者にも筋トレをおススメします。
終わりに
冒頭にも書きましたが、筋トレ=ムキムキというイメージが強いと思います。
しかし、メンタル面での改善やアンチエイジングといった効果も証明されています。
このことから、筋トレは若い男性だけのものでなく、年配の方や女性の方、精神面に不安定の方など多くの方にポジティブな効果を与えてくれることがわかります。
本書ではこの他にも、仕事ができる人が筋トレに取り組んでいることや筋トレにより自信がつくことを紹介しています。
つまり、全ての人間にとって筋トレは有益であるのです。
4月は新しいことにチャレンジするには適した季節です。
皆さんも無理のない範囲で筋トレにチャレンジしてみませんか?
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ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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