バイキンマンに「アンパンマンに勝つ方法」をコンサルしてみた
国民的アニメのアンパンマン。
悪役のバイキンマンも様々な工夫を凝らして、アンパンマンに挑んでいますが、毎回のようにやられてしまいます。
当記事ではバイキンマンはどうして勝てないのかという点を考察し、その上でアンパンマンに勝つための方法を提案してみます。
一般的に言われている「ジャムおじさんを先にやっつける」という方法も実現可能性と効果を考えてみますね。
- アンパンマンを倒してみたい方
- バイキンマンを応援している方
- ビジネススキルの例を知りたい方
私は製造業で日々、問題解決に取り組んでいます。
今回はビジネススキルをフルに使ってアンパンマンに勝つための方法を実現可能性を交えて、まじめに考えてみました。
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
まず、こちらに目を通していただけると、当記事の内容も理解しやすいと思います。
アンパンマンとは?
まずはアンパンマンについて触れておきます。
アンパンマンという作品
アンパンマンは故やなせたかし氏の絵本で愛と勇気にあふれるヒーローとして描かれています。対するバイキンマンはアンパンマンを倒すためにバイキン星からやってきた悪役として登場しています。
1988年のテレビアニメ「それいけ!アンパンマン」の開始と共に国民的ヒーローとして、幅広い年代から愛される存在になってきました。
その登場キャラクター数は2000体を越えており、「単独のアニメーション・シリーズでのキャラクター数 世界一」という称号も得ています。
実際のアンパンマン
ちなみに現実社会ではアンパンマンの顔は以下のように試算されています。
直径: 43cm
重さ: 3.6kg(通常の40個分:生地1.8kg、あんこ1.8kg)
材料費:¥8,400(丸い球体にするなら、¥30,000)
引用(アンパンマンの「顔」っていくらなの? )
3.6kgを投げ飛ばすのは相当な腕力が必要になります。ジャムおじさんは長生きしそうです。
また、費用も掛かります。1年間で100話、毎回顔を交換しているので、アンパンマンの運用費は年間300万円と言えそうです。
以上余談でした。
問題の明確化(What)
今回はすでに「バイキンマンがアンパンマンに勝つためには?」と明確にされていますので、この対策を考えてみます。
前提条件として以下の部分はご理解いただきたいと思います。
- アンパンマンは生身、バイキンマンはUFOやロボットに乗っているという点はアンフェアですが、ここでは除外します。
- 心理面についても触れていきますが、バイキンマンも人間同様の脳構造であることを前提に話を進めます。
- 残酷な戦略(生物化学兵器開発など)は避けていきます。
では、コンサルを開始しましょう。
問題箇所の特定(Where)
最初に毎回負けてしまうという原因がどこにあるのか、考えていきます。
企業戦略を立てる際に利用するフレームワークを使っていきますね。
SWOT分析
まず、戦略をねるためにアンパンマンとバイキンマンの特徴を把握していきます。
いくつものフレームワークがありますが、ここでは強みと弱みを見える化するためにバイキンマンとアンパンマンのSWOT分析を行いました。
※)SWOT分析とは強み、弱みを外部内部の側面から分析するフレームワークのことです。
バイキンマンのSWOT
ロボットやUFOをサクッと形にできる科学力は大きな武器と言えるでしょう。
一方、右上の「油断する」という点は最大の弱みかもしれません。
また、一緒に戦ってくれる仲間が少ないのは「コミュニケーションに難がある」という点の他にもアンパンマンを倒すという目的に共感してもらえないという点も影響していると考えられます。
アンパンマンのSWOT
一方、アンパンマンは一人ではなく、多くの仲間やジャムおじさんという強力な回復ツールがあることが強みですよね。そのおかげで毎回、逆転勝利を収めています。
弱みとしてはご存じのように顔(頭?)となるアンパンが傷むことで力が出なくなることです。
SWOT分析からわかること
まずは味方の数。
仲間が多いアンパンマンに対し、仲間が少ないバイキンマンはその環境自体が不利であると言えます。
言い換えると、毎回の戦闘はアンパンマンのホームグランドでアウェイのバイキンマンが奮闘しているという感じでしょうか?
続いて、戦闘能力。
バイキンマンは科学力がありますが、アンパンマンのように一撃で倒せるような必殺技が無いのは戦闘においても劣る点と言えるでしょう。
ここで、よく言われているアンパンマンに勝つ方法をこのSWOT分析から実現可能性という観点で解析していきます。
ジャムおじさんの襲撃
多くの方が思い浮かべる方法だと思います。
アンパンマンの顔を交換することを断ち切れば、勝てそうですよね。
しかし、パンを焼くことはバタコさんでもできますし、名犬チーズもできるかもしれません。
つまり、替えが可能であるなら、ジャムおじさんの襲撃は得策とは言えないと予想されます。
パン工場の破壊
こちらも同じ理屈です。顔の交換ができないようにするということです。
しかし、仲間が少ないバイキンマンが一騎当千の覚悟を持って、パン工場に突っ込んでも勝てる見込みは薄いでしょう。
実際に何度もパン工場に攻撃を試みていますが、成功していないことを考えると、難しい策だと考えられます。
アンパンマン含めて多くの妨害を受け、最終的に「バイバイキーン」となりそうですよね。
以上のことから、誰でも思いつきそうな方法は実現可能性が低いと言えるでしょう。
戦闘の流れを把握する
続いて、状況を把握するために、アンパンマンとバイキンマンとの争いの流れを整理してみましょう。
ここではバイキンマンの目線で記載してみます。
主にこのような流れで進みます。
余談ですが、毎回、別れのあいさつをするところも、バイキンマンの良さかもしれませんね。
問題個所はどこか?
戦闘の流れを書き出してみましたが、ここから負けてしまう要因を考えてみます。
流れを良く見ると、ある点が浮かび上がります。
それは「バイキンマンは1対1ではアンパンマンに勝っている」ということです。
しかし、①他のキャラの妨害や顔の交換といった外部要素が入ること、もしくは②勝利を目の前にして油断してしまう内部要素が影響して勝ちきれないのです。
そのため、この2点が負けてしまう真因と考えられます。
原因の追究(Why)
ここまで、バイキンマンの敗因は「アンパンマンを助ける外的要因」と「勝利目前で油断する内的要因」であるとわかりました。
それぞれでその要素を分析してみましょう。
アンパンマンの仲間の存在
先ほど、1対1では勝てているということをお伝えしました。
そこで、1対複数になってしまうことについてロジックツリーにて分析してみます。
要素は3C「Competitor(アンパンマン)、Company(バイキンマン)、Customer(環境)」として分けています。
それぞれ、真因を深掘りしてみました。
このことから、アンパンマンは愛と勇気に溢れていること、バイキンマンは印象が悪いこと、計画性が無いことが真因として考えられます。
勇気の花については後程説明しますね。
油断してしまう
続いて油断してしまう原因はどこにあるでしょうか?
これは心理面の問題です。
人間の脳は緊張状態が続くと、少し余裕が見えた段階で急に油断してしまうという特徴があります。
バイキンマンの場合、戦闘時にアンパンマンの顔を濡らしたことで「勝てるかも」という瞬間に緊張が一気に解けて、油断してしまうのです。
そのため、油断する原因は常に緊張状態にあることが真因と考えられます。
解決案の立案(How)
最後にバイキンマンが勝つための戦略を練ってみます。
ここまでの解析から見えてきた点を踏まえて、アンパンマンに勝つための対策を検討していきます。
かなり、リアルな追及になります。
戦略①勇気の花を駆除 おすすめ★★★
アンパンマンの勇気の源はアンパンの中に「勇気の花のエキス」が入っているからだそうです。
詳細は映画「勇気の花がひらくとき」にも紹介されていますが、勇気の花のエキスが無いとアンパンマンは力が出ないということが描かれています。
そのため、この勇気の花を駆除してしまえば、アンパンマンに勝つ確率は高まるでしょう。
さらにアンパンマンの顔を交換されても、その顔も力が出ないので、アンパンマンの最大の強みである回復力も低下させることが可能です。
この方法は最も根本原因を抑えているので、一番効果があると思います。
戦略②相手に寄り添い、味方を増やす おすすめ☆★★
今までの解析結果からバイキンマンは一人で戦うことが多く、そのため常に不利な状況であったことが分かります。
それはバイキンマンの印象が悪く、誰も味方になってくれないということが原因です。
元々、悪い印象を持たれている場合にはどういった方法があるのでしょうか?
具体的には以下の方法があります。
- 挨拶する
- 低い声で話す
- 落ち着いて会話する
- 話を聞くことに努める
- 華やかな見た目に変える
特に話を聞くことは大切です。相手の物を勝手に奪おうとするのではなく、会話を通して相手に寄り添うことで悪い印象を改善できるでしょう。
ここで紹介した方法はコミュニケーションの基本となる会話術ですが、即効性は低いでしょう。ただし、実際に登場キャラクターを上手く使うこともあるため、少しの工夫で仲間を増やすことも可能かもしれません。
戦略③誰も乱入できない場所で戦う おすすめ☆☆★
計画的にアンパンマンとの一騎打ちになるように仕向けることも必要でしょう。
「挑戦状を送る」、「おとりを使って、おびき寄せる」という方法もありますが、その場合はアンパンマン単独で向かうとは限らないため、有効とは言えないでしょう。
そのためには「アンパンマンのパトロールルートで待ち伏せすること」が最も有効でしょう。
ただし、バイキンマンもアンパンマンも空を飛ぶため、戦闘は他人の目に触れてしまうでしょう。実現可能性という点からすると、難しいかもしれませんので、おすすめとしては星一つとします。
戦略④ドキンちゃんに監視してもらう おすすめ☆☆★
「油断してしまう」ことの対策として、気を抜きそうな場面で他人から指摘してもらうことも必要かもしれません。
バイキンマンの場合、ドキンちゃんと言うパートナーがいます。そのため、戦闘時にアンパンマンの顔を攻撃し、有利になったときに気を引き締める声掛けをしてもらうと油断することを防げるでしょう。
ただし、毎回ドキンちゃんと行動することが必要になるため、実現性は少し低め。
また、ドキンちゃん自体もバイキンマンの勝利より、しょくぱんマン様に気が向くことが多いため、効果は薄いかもしれません。
戦略⑤戦闘前の空腹を避ける おすすめ☆★★
こちらは簡単にできる策だと思います。
今までの分析結果から、油断する原因として、緊張続けることが真因であると考えられます。
バイキンマンは食べ物が大好きですが、いつも空腹状態にあり、緊張状態が続いた状態で戦闘に入ってしまうと考えられます。そのため、空腹を満たし、一時的に緊張をほぐすことが油断しないための対策となるでしょう。
一方、食べ過ぎると血流が胃腸に集中してしまい、頭の回転が鈍るので、注意が必要でしょう。
戦略⑥一撃必殺の武器を持つ おすすめ★★★
SWOT分析からわかるようにアンパンマンのアンパンチに匹敵する技を持つことも有効な戦略と言えるでしょう。
このような武器、必殺技を発動し、一撃でアンパンマンを倒すことができれば、油断してしまう前に、勝利を収めることができます。
特に科学力のあるバイキンマンはその点に注力したロボットを開発すれば、実現性も高いと考えられます。
敗因の要因である油断と強みの活用、弱みの克服という点でおすすめしたい戦略と言えるでしょう。
バイキンマンにも愛を!
当記事ではバイキンマンがアンパンマンに勝つ方法を実現可能性という観点から考えてみました。
- 1対1では勝てることがある、負けるのはアンパンマンの仲間の妨害があるから
- バイキンマンの油断も勝てない原因
- 対策:勇気の花を駆除する
- 対策:一撃必殺の武器を持つ
アンパンマンが圧倒的に正義のヒーローとして目立っていますが、バイキンマンも仮面ライダーやウルトラマンの悪役ほど、悪さをするわけでもありません。
記事中にも書きましたが、別れの際は必ず挨拶をすること(バイバイキ~ン)も印象を落としにくい点かもしれません。
そんな好かれる悪役バイキンマンに少しでも、夢を見てもらえるように本記事を書き上げました。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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問題解決の事例|「食べ過ぎてしまう」問題を解決
12月~1月はクリスマスや忘新年会、お正月など家庭でも開けるイベントが多い時期です。
美味しい料理が出てくるので、つい食べ過ぎてしまいますよね。
食べ過ぎは良くないということはわかっているのですが、どうして食べ過ぎてしまうのでしょうか?
当記事では食べ過ぎてしまう原因を把握し、その対策について考えてみます。
- おなか周りをスリムにしたい方
- つい、食べ過ぎてしまい、後悔する方
- 問題解決の手法を学びたい方
食欲について、心理面・身体面からアプローチして対策を考えていきます。
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
まず、こちらに目を通していただけると、当記事の内容も理解しやすいと思います。
先に結論を以下に示します。
それではこれらの解を求めるために、順序立てて説明していきますね。
- 食欲に頼るのはストレスが原因
- 心理面の対策①何かに没頭し、ストレス発散する
- 心理面の対策②ストレスを溜め込まない
- 心理面の対策③逆に「食べろ」と言ってもらう
- 身体面の対策①前の食事で腹持ちの良い物を食べる
- 身体面の対策②一日一食にする
- 身体面の対策③胃を物理的に小さくする
今回もこの解を求めるために原因を調査し、解決策を考えていきますが、もちろん、一般的に言われている食べ過ぎ防止の食事法も有効です。
- よく噛む
- 早食いしない
- 一口ごとに箸をおく
- 同席者との会話を楽しむ
- 料理を視覚、嗅覚でも味わう
当記事では根本的な問題解決としての解を求めていくので、それ以外の部分に着目して論理を構成していきます。
回りくどいですが、お付き合いいただけると幸いです。
食べ過ぎは良くない?
そもそも、食べすぎは良くないことなのでしょうか?
まず、その前提を抑えておきましょう。
「食欲」という欲求
食べ過ぎてしまうのは食欲を理性で抑えられないことで起きてしまいます。
食欲は人間の生理的欲求の一つです。これを「食べ過ぎは良くない!」と無理やり抑えると、ストレスになります。
よくあるのが、ダイエットのために食事制限を始めてから数週間で我慢できずにガッツリ食べてしまうというもの。
これは欲求を過度に抑えてしまったことによる反動です。
心に負担をかけないことも重要ですからね。
以上のことから、食を楽しむことは「心」の欲求を満たすために大切といえるでしょう。
食べすぎによる体への影響
一方、「体」に目を向けてみます。
食べ過ぎると、こんなことが懸念されます。
- 胃腸に負担がかかる
- 肌荒れしてしまう
- 疲れやすくなる
- 免疫力の低下
- 生活習慣病
- 消化不良
- メタボ
- 太る
体にとってはマイナスの影響しか出てきませんね。
人生100年の時代と言われますが、体をいたわらない行為は寿命を縮めていると言えるかもしれません。
心は「食べたい」けど、体のことを考えると「食べない」ほうが良いという葛藤は多くの方が感じている問題点だと思います。
今回はその食べ過ぎてしまうという問題に着目していきます。
問題の明確化(What)
まず、問題を定義していきましょう。
理想と現実を以下のように出してみます。
先ほどから述べているように心は「食べたい」と思うので、その欲求にしたがってしまうと、食べ過ぎてしまいます。
そのため、今回は心理面を含めて「食べすぎないためには?」とシンプルに問いを立ててみます。
問題箇所の特定(Where)
では、食べ過ぎてしまう原因はどういったところにあるのでしょうか?
その原因箇所を探っていきます。
問題は食欲
先ほどから述べているように原因は心理面にあります。
食べたいという欲求があるからこそ、それが食べ過ぎに繋がるんですよね。
そして、それは誰しも抱く欲求なので、「私は意志が弱いかも」と自分を責める必要はないのです。
つまり、問題は当たり前ですが、食欲にあります。
食べ過ぎるときの心理面
では、もう少し細かく問題箇所を分解していきましょう。
ここでは食事の流れを元に考えていきます。
【食間】は頭の中で「食べ過ぎてはいけない」と思っているでしょう。それは理性が欲求を抑えている状態です。
しかし、【食前】は空腹に加えて、料理を目の前にして視覚や嗅覚、場合によっては聴覚も刺激され、徐々に欲求が大きくなります。
【食事中】は、味覚や食感(触覚)が影響を受け、食欲を抑えられなくなるのです。場合によってはアルコールで理性が弱くなることで、より一層食べてしまう場合もあるかもしれませんね。
その後、満腹感を感じると、次第に「食べたい」という欲求は収まり、【食後】は食べてしまったという後悔を感じる方もいるでしょう。
食べ過ぎる時の流れは以上になりますよね。
問題箇所は欲求の大きさ
先ほどの図からどこが問題なのかを考えてみます。
理性が大きければ、一時的に食欲を抑えられますが、継続するのは難しいですよね。
料理に刺激され、食欲が大きくなることも致し方ないことです。
となると、以下の部分が改善できそうな原因個所と言えるでしょう。
- 食欲の大きさ
- 食欲の増加幅
- 満腹感の利用
ここで、冒頭でも触れた食べ過ぎ防止の食事法とは食欲の増加をおさえて、満腹感を早く得るための対策であることが分かります。ここで改めて示しますね。
- よく噛む
- 早食いしない
- 一口ごとに箸をおく
- 同席者との会話を楽しむ
- 料理を視覚、嗅覚でも味わう
これらが効果ないというわけではありませんが、根本原因として考えると、やはり食欲そのものが原因であると考えられます。
そのため、ここでは食欲の大きさそのものについて言及していきます。
原因の追究(Why)
続いて、食欲について深掘りしていきます。
先ほど、食欲の大きさが原因として挙げましたが、それには根本的に心理面、身体面での影響があると考えられます。
それは以下の2つです。
- 【心理面】食欲を満たすことで心を満たせるから
- 【身体面】極度におなかが空いているから
「空腹は最高のスパイス」と言われるようにお腹が空くことが食欲を大きくしていることは皆さんも想像できると思います。
そのため、ここでは食欲という心理面について深堀していきます。
食欲に依存してしまう点をロジックツリーで解析していきましょう。
ロジックツリーによる食欲の解析
ロジックツリーとは問題や原因をツリー状に分解していくことで真因を体系的に理解する方法です。
この方法で食欲が大きくなる理由を探っていきます。
ツリーによって解析したところ、様々な問題・原因が出て来ました。
解析結果からわかること
いくつか出しましたが、この結果から食欲が増加にストレスが影響していると考えられます。日常生活でストレスを感じている方は8割と言われているので、この対策が結果的に食べすぎを抑えることにもつながるでしょう。
主な原因は以下の2点であると思います。
- 『ストレス解消法』食べることでストレスを解消する
→没頭できるものがない
- 『ストレスを抱える』日常のストレスが大きい
→心に余裕がない
以上のことから、食べすぎることはストレスを溜め込むことやその解消法が食欲を大きくする原因であると考えられます。
解決案の立案(How)
では、出てきた原因について、対策案を考えてみましょう。
論点として心理面、身体面という2つがありますので、それぞれで対策を挙げていきます。
心理面からのアプローチ
人間の胃の大きさは個人差が小さいと言われていますので、食べる量の違いは満腹感を感じる心理面に大きく影響を受けます。
先ほど示したように、①食べることでストレスを解消しようとすること、②日常のストレスが大きいことが心理面では大きな影響を与えていることがわかりました。
心理面で不安定になると、満腹感によって自分を満たすために食べてしまうのです。
そこで、心理面における対策を3つ紹介します。
対策①何かに没頭する
「花より団子」と言うように食事以外に楽しみが無いという方もいらっしゃるかもしれません。
食事に興味を持つこと自体は必要なことですが、それ以外に楽しみが無いと、食べ過ぎ→自己嫌悪→過食…という負のスパイラルに陥る可能性があります。
その対策として「没頭すること」が挙げられます。
没頭できることはなんでもいいのです。運動やブログ、読書だけでなく、人によっては坦々と袋詰めする内職なども没頭できるかもしれません。
ベストセラーにもなった「没頭力」の中に没頭するためのステップは以下とされています。
- まずはストレスをかける
- 一気にリラックス
- 目の前のやるべき行為に集中する
緊張の中でふと開き直ることで、目の前のことに集中して取り組むことができるようになってくるようです。これは皆さんも経験があるかもしれませんね。
このように没頭できる物で自分が満たされていると、食べ過ぎによるストレス解消も減ってくるでしょう。
対策②心に余裕を持って過ごす
こちらも大切な考え方です。先ほどの原因追求からわかるように、満腹感でストレス解消を図ることもあるので、ストレス自体を減らすことも必要です。
そのためには心に余裕を持って生活することが大切です。
仕事や育児、家事で追われる日々では一日一日を生きることで精一杯だと思います。
しかし、時間やお金、人間関係が良好になるためにも無理しすぎず、心に余裕がある生活を心がけてくださいね。
育児中のイライラや幸せを感じるための方法は以下の記事にまとめてあります。
対策③食べなさいと言ってもらう
実はこれが最も簡単で有効な手段かもしれません。
皆さんも「やってはいけない」「絶対ダメ」という否定的な物にこそ、興味を惹かれますよね。
食欲も「食べてはいけない」と考えるので、逆に食べてしまうのです。
そこで、逆転の発想ですが、周りから「食べなさい」と言ってもらうのはどうでしょうか?
人間は「食べろ」と命令されると、反発したいという心理的バイアスが働き、「食べないように」心がけるものです。
これは自分と仲良くない人、交流の少ない人に言ってもらえると、より反発するので、効果的でしょう。
身体的アプローチ
ここまで心理面について対策を考えてみました。
続いて物理的、身体的における対策を3点挙げてみます。
対策①腹持ちの良い食材を食べる
食前におなかが空いていなければ、空腹による食欲の増加を減らせます。そのためには腹持ちの良い食材を食べることも効果的です。
具体的な方法を以下に挙げてみます。
- 良質な脂質やたんぱく質を摂取する
- 消化の良い炭水化物は控え目
- 小腹が空いたときは水分、ナッツ
特にたんぱく質の摂取量は日本人は不足気味と言われています。
一日に体重の2倍のグラム数(例:60kgなら、120g)までは食べても体に負担にならないという報告もあるので、積極的に取りたい栄養素ですよね。
対策②食べ過ぎてもよい食生活にする
そもそも、体に負担がかからなければ、食べ過ぎても良いものです。
その方法として一日一食にするというものがあります。
一日分のエネルギーを一食で補うには、かなりの量を食べなくてはいけません。実際にそうした生活をした場合、体重は減少するようです。
私の知人は身長180cm、体重が103kgあり、一日一食を始めたのですが、夜は今までどおりの暴飲暴食を繰り返していました。にもかかわらず、なんと体重が82kgまで減ったそうです。つまり、一日一食になったら、腹六分目でやめなくても、一日量は確実に減っている。
引用:「空腹」が人を健康にする
これは特別な事例かもしれませんが、一日一食の場合は毎日、満腹になるまで食べたとしても痩せていくようです。
この他、一日一食はこんなメリットもあります。
- 少量で満腹感を得られるようになる
- 糖尿病の改善
- アンチエイジング
食べ過ぎ防止という点では満腹感が得られるのは大きなメリットですよね。
一日一食の方法については南雲先生の書籍が参考になりますので、気になる方はご覧ください。
対策③胃を小さくする
どうしても食べ過ぎてしまう方には物理的に胃を小さくすることが最後の手段かもしれません。
これは賛否両論あると思いますが、食べ過ぎを心理面で抑えられないということであれば、手術することも可能です。
いくつか、例を挙げてみます。
胃バイパス手術:胃の上部から小腸にバイパスを作る(200万円)
胃バンディング術:胃の上部をバンドで留める(100万円)
胃バルーン留置術:胃にバルーンを入れる(50万円:6か月で終わり)
参照:こちら
費用と手術にかかわる時間、手術のリスクが必要になりますが、先の長い人生で食欲を抑えるというストレスから解放されるには一つの手段かもしれませんね。
※)費用はあくまで目安です。
美味しく食べて健康的に過ごそう
当記事では食べ過ぎてしまうという点についての対策を挙げてみました。
- 食欲に頼るのはストレスが原因
- 心理面の対策①何かに没頭し、ストレス発散する
- 心理面の対策②ストレスを溜め込まない
- 心理面の対策③逆に「食べろ」と言ってもらう
- 身体面の対策①腹持ちの良い物を食べる
- 身体面の対策②一日一食にする
- 身体面の対策③胃を物理的に小さくする
食欲が根本原因なので、心理面の対策が効果的ですが、物理的にも対策することは可能です。
ここまで食べ過ぎは敵!のようなことを書いてきましたが、食事を楽しむことも大切ですよね。
私も食べ過ぎることがありますが(3~4人前も食べることも)、そんな日は以下のような生活にします。
- 一日一食にする
- 運動して消費する
- 野菜やたんぱく質中心に食べる
そうやって、毎年の健康診断では指摘を受けることなく、過ごしています。
先ほど述べましたが、理想は「美味しく食べて、健康的に過ごす」ことです。
自分に合った食の管理方法を見つけ出し、食べ過ぎることとうまく付き合っていきたいですね。当記事がその助けになれば、幸いです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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問題解決の事例|「トーマスが役に立つ機関車になる方法」を考えてみた
トーマスは世界で最も有名な機関車です。
いつも、「役に立つ」機関車になるために日々の業務をこなしています。
しかし、そのトーマスが働くソドー鉄道では毎回のように事故が起こり、その度に局長のトップハム・ハット卿が「混乱と遅れが生じた」と機関車たちを叱りますよね。
当記事ではソドー鉄道でトーマスが役に立つ機関車になるための方法を検討してみます。
- トーマスを観たことがある方
- トーマス好きのお子さんをお持ちの方
- 問題解決プロセスを勉強したいの方
私は製造業で日々、問題解決に取り組んでいます。
テーマはお遊びですが、混乱と遅れが生じる原因とその対策をまじめに考えてみました。
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
まず、こちらに目を通していただけると、当記事の内容も理解しやすいと思います。
機関車トーマスとは?
まずは機関車トーマスについて触れておきます。
ご存じの方も多いと思いますが、簡単に説明していきますね。
「トーマス」の概要
ソドー島を走るノース・ウェスタン鉄道(ソドー鉄道)を舞台に顔と意思を持った機関車たちが働く様子を描いた作品です。
その主人公が小さくて青い機関車、トーマスです。
いたずら好きのパーシーやお調子者のジェームス、それらをまとめるソドー鉄道の局長トップハム・ハット卿が様々なエピソードを繰り広げていきます。
元々はイギリスの「汽車のえほん」が原作で、映像も当初は人形劇でしたが、2010年から3DCGになっています。
日本ではフジテレビ系列で1990年10月に初めて放送されました。その後、世界中で翻訳され、多くの子供たちから愛されている人気キャラクターになってきています。
2020年ではNHKのEテレで毎週日曜午後5:30から放送されていますよね。
ちなみに声優さんはこれまで大きく変わってきていることをご存じですか?
- ナレーター:森本レオ → ジョン・カビラ
- トーマス :戸田恵子 → 比嘉久美子
- パーシー :中島千里 → 神代知衣
- ハット卿 :宮内幸平 → 青野武 → 納谷六朗 → 田中完
30~40代の方は森本レオさんの優しいナレーターが印象に残っている方も多いかもしれませんね。
興味のある方は昔の模型の作品も参考にしてみてください。
前提条件
問題解決に入る前に前提条件を設定しておきます。
先ほど示したようにトーマスは世界中の子供たちから愛されています。
そのため、以下のような夢の無い解は求めないとして進めます。
- トーマスの感情を無くす
- ミスしたときに罰を与える
- 運転手にトーマスを従わせる
あくまでも、トーマス自身が取り組める方法として考えていきますね。
では、問題解決のプロセスに入っていきましょう。
問題の明確化(What)
今回はタイトルにあるように「トーマスが役に立つ機関車になるためには?」と立てていますが、問題解決に入る前に『役に立つ』という言葉の定義を深堀していきます。
「役に立つ機関車」とは?
そもそも、トーマスは誰の役に立っているのでしょうか?
様々な憶測ができますが、私はトップハム・ハット卿だと考えています。
なぜなら、彼は事故を起こした機関車に対し、「お前たちは、役に立つことだけを考えていればいいんだぞ」と日々、声をかけているからです。
トップハム・ハット卿はソドー鉄道の局長として全ての機関車を管理しているため、彼のために働いていると言えると思います。
トップハム・ハット卿の役に立つとは?
では、トップハム・ハット卿のために働くとはどういったことでしょうか?
冒頭で示したようにこのソドー鉄道では局長のトップハム・ハット卿が予定通りに運航できなかった場合に「混乱と遅れが生じた」として機関車を叱ります。
言い換えると、混乱と遅れを起こさず、時刻表に従って運行すれば、トップハム・ハット卿にも怒られず、役に立つ機関車に近づけるということになりますよね。
そのため、ここでの問題を「トーマスが混乱と遅れを生まないためには?」と立て直してその解決策を考えていきましょう。
問題箇所の特定(Where)
では、どういった点が混乱と遅れを招く原因なのか、を考えていきましょう。
過去のトラブル実績
まず、どういった場合に混乱と遅れが生じるのか?を考えてみます。
こちらの記事に全490話の中で機関車たちが「やらかした」集計結果が記載されています。
全ての機関車が起こした事故の原因は以下の通りのようです。
- 不注意 68回
- わざと 36回
- 図に乗る 23回
- 自然災害 18回
- 短気 9回
この中からトーマスに着目すると、以下のようになります。
- 不注意 15回
- 図に乗る 6回
- わざと 5回
- 自然災害 1回
このように圧倒的に不注意が原因で事故を引き起こしていることが分かりますね。
つまり、トーマスの不注意が要因と考えられます。
不注意とは?
ここで「不注意」という部分に注目してみます。
製造業などでは不注意で起こったミスを「うっかりミス」として捉え、その予防を行っています。
そのうっかりミスの種類について考えてみます。
「省略エラー」:すべきことを忘れてしまう。
「実行エラー」:不要なことを実行してしまう。
「不注意エラー」:注意力散漫が原因で無意識のうちにミスする。
「思い込みエラー」:勘違いや早とちり。
この中で最もトーマスが陥りやすいのが、「思い込みエラー」です。
大きな事故にならなくても、トーマスが思い込みで行動した結果、混乱と遅れが生じたことは数多くありますよね。
例を以下に挙げてみます。
子供たちが雪だるまのために帽子を探していることを知ったトーマス。
帽子を渡せば子供が喜ぶと思い込んだトーマスは、駅においてある帽子を勝手に持って行ってしまう。
トーマスは行動力があるので、思い込みが大きなミスを招くことが多くなっていることが分かりますよね。
以上のように、問題箇所を考えてみたところ、トラブルはトーマスの不注意、中でも思い込みによるミスが影響していることが判明しました。
原因の追究(Why)
続いて、トーマスが思い込みで行動してしまう要因について深堀していきます。
皆さんの周りにもいると思いますが、思い込みの激しい人の特徴は以下の通りです。
- 固執しやすく、視野が狭い
- プライドが高く、自分が正しいと思いがち
- 気分の変化が激しい
- 反省や執着が多い
- 極端なポジティブ思考・ネガティブ思考
この中でトーマスの性格を見ると、主に「固執してしまう」、「視野が狭い」、「極端なポジティブ思考」という3点が特徴として見られます。
この3点を改善していけば、大きなミスを起こさない機関車になれそうですね。
解決案の立案(How)
では、先ほど挙げた3点についてそれぞれ、対策を考えてみましょう。
- ①固執してしまう
- ②視野が狭い
- ③極端なポジティブ思考
いずれも心理面の問題です。機関車の心理面の本は見たことがありませんが、ここでは人間の心理的問題に関する本も含めながら、対策しみてます。
なるべく、トーマスの世界で落とし込んでみていきましょう。
対策①役に立たなくても良いと言い聞かせる
トーマスに限りませんが、多くの機関車が「役に立つ」ことに固執していると思います。
この固執する心を取り除くには「役に立たなくても良い」と気楽に構えることが必要になります。
元陸上選手の為末さんも著書「諦める力」の中で100ⅿにこだわらず、ハードルに切り替えたことが結果として良い成果を得られたと述べていますよね。
トーマスも役に立つことばかりに固執せず、今与えられた仕事にのみ集中することで結果的に混乱と遅れを生じることなく、働くことができるでしょう。
対策②行動の前に周りの意見を聞く
2つ目は視野が狭くなっているときの対策です。
この点に関して少し深堀していきます。
行動を指摘してくれる存在
行動を起こす前にそれが正しいのか、ということを他人(他車)から指摘してもらうことで思い込みによる行動を抑えることができます。
ここで重要なのは、誰が指摘するのか?ということです。
ポイントとしては3点。
- トーマスの性格、能力を把握していること。
- 冷静な判断力を備えていること。
- トーマスへの影響力があること。
これらを考慮すると、まずトーマスが引く客車であるアニーとクララベルが浮かびます。彼女たちは共に冷静で時にトーマスの行動を指摘することがあります。
しかし、トーマスは耳を貸すことが少ないですよね。そして、勝手に思い込んで突っ走ってしまいます。
つまり、アニーやクララベルでは影響力が小さく、トーマスの行動を抑えることができないと言えるでしょう。
周りの意見を聞くためには
では、どうすれば、思い込みで行動を起こす前に踏みとどまることができるのでしょうか?
影響力のある人物やエミリーやヘンリーなどの冷静な機関車から指摘してもらえると良いのですが、そのためだけに1台を割り当てるのは非効率です。
そのため、誰かに頼るのではなく、トーマス自身が周囲の意見に耳を傾けるように、変わる必要があります。それにはこんな方法が考えられます。
- トーマス自身が「自分は思い込みで行動しやすいこと」を自覚する
- アニーやクララベルの指摘を聞き入れる習慣をつける
- 状況を俯瞰して考える癖をつける
まずは自分を理解した上で他人の意見を聞く姿勢や、冷静に状況を見る癖をつけると、少しづつ思い込みを減らすことができると思います。
対策③ネガティブ思考を取り入れる
心に余裕があるときはネガティブな思考を用いることも思い込みによるミスを防ぐために有効でしょう。
トーマスは非常にポジティブで楽観的です。しかし、過剰なポジティブ思考は「ポリアンナ症候群」と呼ばれ、現実逃避と言われることもあります。
※)ポリアンナ症候群に関しては以下の記事を参考にしてください。
トーマスのこういった感情は「危機感を緩くすること」につながり、結果として大きな混乱と遅れを生じさせてしまうのです。
その対策としてネガティブ思考を取り入れることが有効です。
具体的な方法は以下の3つ挙げられます。
- トーマスが自分を過信しない
- 役に立たなくても良いと考える
- 口癖を変える「大丈夫!!」→「大丈夫かな?」
対策①にもつながりますが、現実的な目線で行動できるようになると、ミスも減ってくると考えられます。
自分の発した言葉も自身の行動に影響を与えるので、余裕があるときには「大丈夫かな?」と少しネガティブな感情に触れることで冷静さを保ってもらいたいですね。
トーマスのように役に立つ人間になろう
当記事では「トーマスが役に立つ機関車になるための方法」について考えてみました。
- トーマスはトップハム・ハット卿の役に立つために働いている
- 多くミスは不注意、特に思い込みによる行動が原因
- 対策①役に立たなくても良いと言い聞かせる
- 対策②行動の前に周りの意見を聞く
- 対策③ネガティブ思考を取り入れる
思い込みを取り除くための方法もトーマスの世界に合わせて考えてみました。
しかし、トーマスの思い込みや 行動力は決して欠点というわけではありません。
最後にこんなエピソードも紹介します。
親友パーシーがブラスバンドを送迎する仕事ができるように助言するトーマス。
しかし、その仕事をトーマスが引き受けてしまい、パーシーに嫌われると思い込んでしまう。
最後はパーシーに送迎の仕事の半分を譲ることで仲直りするエピソード。
こういった学びが得られるのも、トーマスの良さだと思います。
2020年、トーマスは世界を旅する様子が描かれています。これからも世界中の子供たちに笑顔を届けるよう、役に立ち続けることでしょう。
今後の活躍に期待したいですね。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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問題解決の事例|「兄弟喧嘩への対策」について考えてみた
お子さんを複数持つご家庭の悩みに「兄弟げんか」が挙げられます。
どっちの味方をするのが良いのか、対応が分からなくなりますよね。
当記事ではその兄弟げんかという問題について対策を考えてみます。
- 複数のお子さんをお持ちの方
- 子供の兄弟喧嘩にイライラしている方
- 問題解決の手法を学びたい方
子育て世代ではよくある事ですが、親として悩んでしまいますよね。
メンタルヘルスやいくつかの論文なども織り込みながら、その対策を検討していきます。
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
まず、こちらに目を通していただけると、当記事の内容も理解しやすいと思います。
先に結論を以下に示します。
それではこれらの解を求めるために、順序立てて説明していきますね。
- 兄弟喧嘩の根本原因は親が無意識に差別しているから
- 対策は孤独感を与えないことが大切
- 対策①遊ぶときは兄弟で平等に
- 対策②「愛している」と言葉で伝える
- 対策③上の子であっても、甘えを受け入れる
- 対策④兄弟で比較しない
問題の明確化(What)
兄弟の子育てでの悩み
パパママの悩みとして、取り上げられることが多いのが「兄弟喧嘩」です。
様々なサイトで子育てにおける悩みの上位として、ランクインされていることからその対応の難しさが伺えます。
そもそも、兄弟喧嘩をしないというご家庭はあるのでしょうか?
年の差や性別、その子の性格によって、大小はあるものの喧嘩は起きてしまうものです。
兄弟喧嘩の必要性
まず、そもそも兄弟喧嘩は問題なのか?という点を考えてみます。
親にとってはイライラするものですが、子供が成長する上で欠かせない過程であると私は思います。
以下の記事でも、「社会性を磨く」、「ストレス発散」、「考える機会」などメリットがあることが示されています。このことを知っておくと、気が楽になるかもしれませんね。
とは言え、兄弟喧嘩は度が行き過ぎると、怪我につながることもあるので、注意しなければなりません。親の目の届かないところでネチネチといじめるような行為は特に対策が必要です。
幼い頃に受けた心的ストレスは「トラウマ」として、その後の人生に重くのしかかる可能性もあります。
そのため、親として取り組める対策を知っておくことは大切です。
そこで、当記事では「兄弟喧嘩の対策」について考えていきます。
問題箇所の特定(Where)
では、兄弟喧嘩の問題はどこにあるでしょうか?
ここで子供の心理面についてアプローチしていきます。
兄弟で一緒に生活していても、子供は心のどこかでこんな感情を抱いています。
自分の欲しいものを手に入れたい
自分の方がちょっと得したい
少なくとも、損はしたくない
(参照:伸芽会)
いずれも相手より、優位に立ちたいという感情です。大人も少なからず、抱いていると思います。
この感情が進んでいくと、次第にイライラが募ります。
- このおもちゃは僕が遊んでいたんだぞ!!
- お兄ちゃんの方が多くてずるい!
- なんで弟ばかり、食べさせてもらってるの?
優位に立ちたいという思いが強くなると、親のちょっとした行動が自分以外の兄弟を優遇しているように感じてしまうかもしれません。
その感情が喧嘩を引き起こす引き金、きっかけと言えそうですね。
原因の追究(Why)
では、つづいて兄弟喧嘩の根本原因を探ってみましょう。
先ほど示したように、「相手の優位に立ちたいこと」が影響していますので、この点を深堀していきます。
N5による解析
まずは、N5によって考えてみます。
N5とは「なぜ?」を5回繰り返し、真因を突き止めるという手法です。
優位に立ちたい理由についてなぜ?と考えてみたのが、下の図です。
大人でも不公平な扱いを受けると、その優遇されている相手に嫉妬や憎しみを感じると思います。
つまり、自分が差別されているという負の感情が相手より優位に立ちたいという気持ちを起こし、兄弟喧嘩につながると考えられます。
兄弟を平等に愛せる?
こんなことを言うと、多くの親は「兄弟平等に愛している!」、と言われるかもしれませんが、こんな研究結果があります。
複数の子供を持つ両親に対して行った調査結果を示します。
Mumsnetユーザー(両親)のほぼ4分の1(23%)、複数の孫を持つGransnetユーザー(祖父母)の42%がお気に入りの子供がいることを認めました。
参照:MUMSNET
また、別の調査結果でも以下のように言われています。
父親の70%と母親の74%は、「子供にひいきしたことがある」と研究者に告白しました。
参照:The CUT
比率は大きく異なりますが、それでも自分の子供に対して、ひいきしたことがある親は7割ほどいることがわかります。
ここからは私の推測ですが、無意識のうちにそのような扱いをしている方はさらに多いのではないでしょうか?おそらく、9割程度の親御さんはひいきしてしまっていると考えています。
人間は自分にとって良いことよりも、悪いことの方が印象に残ります。
1回でもひいきされた、と感じるとその感情は大きく膨らみ、優位に立つために喧嘩を引き起こすという負のスパイラルに陥ってしまいます。
そのため、親が兄弟を平等に扱えないことが大きな要因と考えられます。
ロジックツリーによる解析
では、無意識のうちに平等に扱えない理由をさらに深堀してみます。
ここではロジックツリーでその心理面から原因をいくつか挙げていきます。
この解は極端かもしれませんが、親は無意識のうちにそのように扱ってしまうそうです。
こうなってくると、上の子は孤独感を感じると思います。
ここで出てきた孤独感は注意が必要です。
子供の自己肯定感を下げてしまうので、感情的な子供になってしまいます。結果として喧嘩を引き起こしやすくなってしまうんですよね。
以上のことから、兄弟喧嘩の対策として平等に愛されていると感じてもらい、子供が孤独感を感じないようにすることが大切だと考えられます。
解決案の立案(How)
では、「孤独感を与えないこと」を中心に対策をいくつか挙げてみます。
対策①兄弟両方と遊ぶ
あたり前だろ!!と思うでしょうけど、親が1人で子供2人を見る場合などでは、親はどうしても年齢が低い子を面倒みると思います。
これは意識していなくても「兄弟で差別している」と言えるかもしれません。
そんな場合でも上の子を一人にしない工夫が大切です。
- 2人とも視野に入る位置に立つ
- 交互に話しかける、一緒に遊ぶ
- 2人からの要求は両方とも叶える
大人であっても、孤独は大きなストレスになります。子供は特に寂しがり屋なのでみんなで遊ぶ際も、孤独感を感じないように工夫していきましょう。
対策②「愛している」と伝える
ストレートに「愛している」と伝えることも孤独感を与えないという点に対しては有効です。
大人同士であっても、言葉にしないと相手に意志が伝わらないことはありますよね。子供であれば、なおさらです。
少し恥ずかしいと感じるかもしれませんが、こういった親の言葉が子供の心にとっては一番の栄養です。
素直に「愛している」と、親の愛情を伝えてみてはいかがでしょうか?
こちらの記事でも声掛けのやり方は伝えていますが、「愛してる、ありがとう、ごめんなさい、許してください」の4つの言葉は有効だと思いますよ。
対策③赤ちゃん返りを受け入れる
仮に親が完璧に平等に愛していても、上の子としては下の子が生まれてきたら、どう思うでしょうか?
おそらく、親の愛を奪う邪魔者として認識するでしょう。
そのため、親の気を引くために赤ちゃん返りになるのです。
その甘えを受け入れないと、ここでも孤独感を感じてしまい、結果として兄弟喧嘩に発展してしまいます。
大変だ…と感じるかもしれませんが、上の子の甘えを受け入れることも兄弟喧嘩を予防する対策と考えられます。
対策④兄弟で比較しない
最後の4つ目、これは最も重要です。特に小学校になると、学力で比較しがちですが、その子の向き不向きを見極めるのは育児における最も大切な視点だと私は思います。
- お兄ちゃんは○○歳で文字を書いていたよ
- ◇◇ちゃん(弟)はお兄ちゃんより早く、しゃべれるようになったね。
「お兄ちゃんは・・・」「下の子の場合は・・・」などとつい言ってしまいますが、この言葉は兄弟間の差別を生み出してしまいます。
この差別が子供の自己肯定感を下げることに繋がるのです。
たとえ、親同士の会話であっても子供の前では控えましょう。
仲良し兄弟のために
当記事では兄弟喧嘩の対策という問題を考えてみました。
- 兄弟喧嘩の根本原因は親が無意識に差別しているから
- 対策は孤独感を与えないことが大切
- 対策①遊ぶときは兄弟で平等に
- 対策②「愛している」と言葉で伝える
- 対策③上の子であっても、甘えを受け入れる
- 対策④兄弟で比較しない
親は子供を平等に愛すことが難しいので、今回は孤独感を与えない方法として対策を考えました。
この他にも一般的に言われているように「仲の良いときに褒める」、「喧嘩の最中に親が介入しない」といった方法も兄弟喧嘩の対策として有効と考えられます。
いくつか案を出しましたが、お子さんの性格や性別、各御家庭の環境によって効果は変わると思います。
もし、兄弟喧嘩にお困りなら、試してみてくださいね。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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問題解決の事例|「レジ袋の有料化」の有効性とは?
2020年7月からレジ袋が有料化されました。
理由は「プラスチックゴミを減らすため」です。
しかし、この問題に対してレジ袋有料化は有効な手段なのでしょうか?
当記事ではその妥当性を考察し、その上で問題解決の手法を用いてプラスチックゴミを減らす方法を考えてみます。
- ゴミをポイ捨てしている方
- レジ袋有料化の効果に疑問を感じる方
- 普段、何気なくレジ袋を使っている方
大きな問題ではありますが、家庭に影響を与えた出来事なので、その根本原因を考えてみましょう。
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
まず、こちらに目を通していただけると、当記事の内容も理解しやすいと思います。
レジ袋の有料化
まず、レジ袋の有料化について触れておきます。
レジ袋が有料化された理由
2020年7月1日からレジ袋の有料化が始まりました。
主な理由は以下の3点が挙げられています。
- 廃棄物・資源制約
- 海洋プラスチックゴミ問題
- 地球温暖化
いずれも世界規模の大きな問題ですよね。
特に2つ目の海洋ゴミを減らすということが大きな目的だと思います。
年間800万トンのプラスチックゴミが海に排出されているようですが、自然に分解されにくく、ゴミとして残ってしまいます(参照:NHK)。
そのため、プラスチックゴミを減らそうということで、政府は普段、何気なく利用しているレジ袋を有料化して、その必要性やライフスタイルの見直し、問題を自分事として考えさせようとしているのです。(参照:経済産業省)
その効果は限定的?
しかし、レジ袋の有料化が効果ないということも言われています。
レジ袋が有料化された後、スーパーで買い物する際に透明のビニール袋を多く使う方を見かける気がします。こちらは無料ですからね。
この他、ホームセンターではレジ袋が売られていて、購入する方を見かけることもあります。
ということは、レジ袋を有料化しても、逆にその需要は増えていると言えます。
本当の狙いであるライフスタイルの見直しもこれでは進みませんよね。
こちらの記事でもその効果が薄いことが細かく、紹介されています。
つまり、先ほどの世界規模の環境問題の対策としてレジ袋有料化は不適切な解であると考えられます。
結論はこれ
先に当記事の結論をお伝えします。
- ゴミ自体を減らすより、ポイ捨て禁止に力を入れる
- 周りがポイ捨てしても、自分の最善な行動を考える
- 外国の方にもゴミの処理を理解できるよう、明記する
- 子供の道徳心を養うために大人が善悪の基準を正しく伝える
- ゴミ拾いしてポイ捨てする人の良心に訴えかける
では、この解を導くにあたっての論理を続いて説明していきます。
問題の明確化(What)
まずは、本題として「プラスチックごみを減らす」という環境問題の改善に向けて問題を明確にします。
ここで、改めて理想と現実を定義して、問いを立て直してみましょう。
人間が生活する上でゴミは必ず発生します。それを正しい場所に捨てていれば、自然との共存は可能ではないでしょうか?
しかし、それを軽々しくポイ捨てすることが問題だと思います。
繰り返しになりますが、分解されにくいプラスチップや空き缶は自然界で残ってしまいますからね。
そこで、今回は「ゴミのポイ捨て減らすには?」と問題を設定します。
問題箇所の特定(Where)
続いて、問題の所在はどこにあるでしょうか?
問題となる「ゴミ」と「ポイ捨て」という点に分けて考えてみます。
ゴミ自体を減らす
先ほど、ゴミ自体は必ず発生すると伝えました。
冒頭で紹介したレジ袋の有料化はこのゴミ自体を減らすことに着目した政策ですね。
もちろん、ゴミ自体を減らす、もしくは捨てても害を与えないようにすることは必要です。
2020年ではプラスチックのリデュースも進んでいますよね。
- 紙素材のストロー
- ペットボトルの軽量化
- ビニールパッケージの削減
こういったエコな取り組みは企業イメージも良くなるので、今後も拡大していくでしょう。
ポイ捨てを減らす
しかし、先ほど述べたようにゴミをゴミ箱に捨てていれば、ここまで海洋プラスチックゴミの問題は深刻にならないと思いませんか。
そもそも、ポイ捨てするとは何でしょう?
俗語ですが、ウィキペディアでは「ごみの不適切な処理方法の一つ」と記されています。処理方法が「不適切」であることは問題箇所であると言えるでしょう。
そこで、当記事では「ポイ捨て」という点に着目して問題の原因を探っていきます。
原因の追究(Why)
では、ポイ捨てする原因は何でしょうか?
人間の心理面から、今回はロジックツリーで深堀してみました。
いくつか要因を書き出してみました。
①についてはゴミ箱を増やすなどの対策が考えられますが、設置後の管理や景観の悪化などで難しいでしょう。
一方、②~④に関しては心理的な部分なので、改善出来れば効果ありそうです。
そのため、当記事では②同調バイアス、③無知、④モラルの低下という3点について解決策を考えてみます。
解決案の立案(How)
では、この「ごみのポイ捨てを減らす」策を考えてみましょう。
先ほどのロジックツリーの結果から、以下の3つを要因と書き出しました。
- 同調バイアス
- 無知
- モラルの低下
それぞれ、対策を考えてみましょう。
同調バイアス
自分が迷った時、周囲と同じ行動をとることで安心を得ようとするのが、同調バイアスです。
この心理バイアスは災害時に注目を浴びました。大勢の人が待機しているから、と思って津波に流された方がたくさんいたからです。
この対策として避難3原則(想定にとらわれない。状況下において最善をつくす。率先避難者になる)が有効ですが、これをポイ捨てに応用すると、こんな感じになります。
率先非難とは「率先して避難する姿を見せて、周囲の避難行動を促すこと」です。
ポイ捨てに置き換えると「率先してゴミを持ち帰り、周囲にもポイ捨てしないように促す」といったとこでしょうか。
そこまでいかなくても、周りが捨てたからといっても、自分はどうするのが最善なのかを考えてみるだけでも同調バイアスから抜けられますよ。
そうすれば、ポイ捨てすることも減ってくるのではないでしょうか?
無知
続いては無知についてです。
多くの日本人はゴミをゴミ箱に捨てると思いますが、外国人旅行者はそれを知らない方も多いようです。
日本のお店で購入したものをどこに捨てるのか?、分別の方法は?ということを外国人旅行者は把握していない可能性もあるんですよね。だから、ポイ捨てしちゃう・・・
そういった方々にホテルに持ち帰ってほしいのか、ゴミは購入したお店で回収するのかという点を記すこともポイ捨てを減らすという点では大切だと思います。
これは行政やお店の経営の方にとってもらいたい行動になりますね。
その問題点はこちらの観光立国論にデータを基に紹介されています。
モラルの低下
私は3つの原因の中で最も影響するのが、このモラルの低下だと思っています。「罰せられなければ、何しても良い」というわけではないですよね。
また、その他の原因である①自己中心や②同調バイアスも根本的にはモラル低下が原因とみることもできます。
では、その対策としてここでは学校教育の面も交えて考えてみましょう。
道徳の成績評価
小学校では2018年度,中学校では2019年度から道徳の成績評価が始まりましたが、これもモラル低下への対策の一つです。
しかし、道徳心は学校で教えても、身に付きにくいのではないでしょうか?
アグネス・チャンさんもこちらの記事で家庭での道徳性を養うことの大切さを伝えています。
主な内容としては以下の2点。
- 大人がブレない善悪の基準を示すこと
- モラルの大切さを親が伝える
特に大人自身がモラルについて深く理解し、いつも同じ判断基準で行動することで子供の道徳心は養われると思います。
そのためにも家庭での積み重ねで子供の健全な心を育てていきたいですね。
大人のモラル向上方法
一方、ポイ捨てするような大人のモラルを高める方法はあるのでしょうか?
残念ながら、直接的に影響のある方法は無いと思います。他人を変えることはできませんからね。
直接、伝えることも有効ですが、勇気が必要ですし、人間関係に波風を立てるの原因にもなります。
しかし、自分がゴミを拾うことで間接的に相手に訴えかけることはできるのではないでしょうか?
先ほどの率先避難者と同じで、自分がゴミを拾う姿を見せ、相手に間接的に罪悪感を感じてもらうことは有効な手段であると思います。
誰かのポイ捨てをやめさせようと悩むより、自分がゴミを拾っていくことで他人の良心に働きかけていきましょう。
自然と共存するためにモラルを高めていこう
当記事ではレジ袋有料化に伴うゴミ問題について考えてみました。
- レジ袋有料化ではプラスチックゴミを減らせない
- ゴミ問題に対しては、ポイ捨て禁止に力を入れる
- 周りがポイ捨てしても、自分の最善な行動を考える
- 外国の方にもゴミの処理を理解できるよう、明記する
- 子供の道徳心を養うために大人が善悪の基準を正しく伝える
- ゴミ拾いしてポイ捨てする人の良心に訴えかける
レジ袋を有料化することの効果は限定的であることがお判りいただけましたか?
それよりも根本的な問題であるモラル向上を考えた方が効果は大きいと思います。
お子さんをお持ちの方はご家庭で道徳心を養っていくことで健全な心をはぐくんでいきましょう。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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問題解決の事例|「育児中に自分の時間が取れない」悩みを考察
育児の悩みの一つに「自分の時間が無いこと」が挙げられます。
ほとんどの親御さんが実感できる問題ではないでしょうか?
でも、自分の時間が無いと嘆いていても、そんな時間は訪れません。
当記事では育児中においても自分の時間を確保するための方法を問題解決の手法を用いて立案していきます。
- 育児に疲れを感じている方
- 0~6歳のお子さんをお持ちの方
- 自分の時間が無いと感じている方
私は製造業の現場で10年以上、不具合対応や問題解決に順次してきました。
そんな私が「育児中に自分の時間が取れない」という悩みを問題解決の手法を用いて分解してみました。
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
まず、こちらに目を通していただけると、当記事の内容も理解しやすいと思います。
「自分の時間が無い」は多くのパパママの悩み
まず、「時間が無い」という悩みについて触れておきます。
「時間がない」という悩みは多くの方が感じている
子供と過ごす時間に幸せを感じるのであれば、素敵です。
しかし、常に一緒に過ごし続けていると、今度は自分のための時間も欲しくなってきますよね。
楽天の調査でも自分の時間が無いことは上位にランクインしているため、多くの親御さんが感じる悩みだと思います。
特に0~6歳では親が手取り足取り、世話することが目白押しです。
- 乳児→授乳、オムツ替え、お着換え
- 幼児→トイレトレーニング、保育園の準備、習い事。
独身時代、夫婦二人のみの時と比べ、大幅に自分の時間が無くなったと感じますよね。
そこで、今回は自分の時間が無いという問題を解決してみます。
結論はこれ
先に結論を記載します。
- 長い時間を確保するより、充実させることに注力する
- ①行動の目的を持ち、それ以外のことをやらない
- ②タスク管理して行動と行動の間の時間を減らす
- ③取り組む行動に集中するために朝活する
先ほどの記事では適度に手を抜き、自分の時間を作ろう、と述べていますが、それは小学生以上のお子さんの場合です。
幼児の場合は一緒に遊んでほしい、本を読んでほしい、抱っこしてほしいという欲望を持っていますので、なるべく一緒の時間を過ごす方が良いのではないでしょうか?
そのため、時間の確保ではなく、短い時間の質を上げることが大切だと、私は感じています。
この解を求めるために、今回はこんな流れで進めていきます。
- What 自分の時間の理想とは?
- Where 自分の時間を充実させるのか?
- Why なぜ、充実感が無いのか?
- How 自分の時間を充実させる方法は?
それぞれの過程で論理的に分解していきますので、お付き合いいただけると嬉しいです。
問題の明確化(What)
まずは、その問題を明確にしていきます。
理想と現実のギャップ
皆さんそれぞれで時間に対する理想は異なると思いますが、ここでは私の理想として設定します。
それに対しての現実も合わせると、以下のようになります。
理想を考えるにあたり、自分の時間を確保する目的をはっきりさせておきましょう。
おそらく、自分一人の時間を趣味やリラックス、自己啓発に費やすことで日常を充実させることではないでしょうか?
自分の時間が充実すると、家族の時間も充実感を感じられ、ストレスの少ない家庭を築けると思います。
そこで、問題を「自分の時間を充実させるには?」と設定します。
前提として
先に覚えておいてもらいたいことがあります。
それは誰にでも時間は平等に割り振られているということです。
当たり前だろ!、と思うかもしれませんが、24時間全てを育児に捧げている方は出産後0~3ヶ月のママくらいではないでしょうか?
パパやママであっても少なからず、自分の時間があるものです。
当記事で時間の作り方や使い方で充実感を得られるように、ご自身を見直すきっかけになれば幸いです。
問題箇所の特定(Where)
では、続いて自分の時間を充実させるために解決すべき問題の個所を探してみましょう。
問題の中で「時間」という部分に注目してみます。
ここでは量と質という点に分けて考えてみましょう。
もちろん、以下のように自分の時間を増やすことも大切です。
- 掃除はロボット掃除機にお願いする
- 食器洗い乾燥機を使う
- 定時退社するよう、効率よく仕事する
- 在宅ワークする
しかし、自分の時間を増やしても、ダラダラ過ごしてしまっては充実感がありませんよね。
すると、この中で「充実」に影響を与えそうなのは、「楽しむ」「没頭する」ということになります。
皆さんも本当にやりたいことに集中して、達成感が得られれば、短い時間でも充実感を得られると思います。
そのため、充実感を得るためには自分の時間の「質」を上げることに着目したほうが良いでしょう。
原因の追究(Why)
続いて、時間の質を上げることを邪魔する要因、つまり、質を下げてしまう要因を考えてみましょう。
先ほど、質を上げるためには楽しむこと、集中して没頭することを挙げました。
そこで、それぞれでその阻害要因を考えてみましょう。
楽しめない理由
では、自分の時間、もっと言うと自分の人生を楽しめない理由をメンタルヘルスの観点から挙げてみます。
- 自分のやりたいことがわからない
- 何をやろうか考えすぎる
- 他人のことが気になる
自分のやりたいことがわからず、ぼ~っと過ごしてしまったことはありませんか?逆に時間を最大限に利用するように考えすぎてしまい、どれも中途半端に終わってしまうことがあるでしょう。(私はそんな経験があります・・・)
そういった場合は行動の前段階でつまづいています。
そこで、まずは自分の時間を迎える前の準備を見直すことが大切だと考えられます。
没頭できない理由
子育て中に限らず、没頭できないのは自分の時間に邪魔が入ることが大きな要因でしょう。
最近では在宅ワークが増えたこともあって、このように自宅でも邪魔されずに没頭できるテントが売れています。
このことからわかるように、誰にも邪魔されないことが没頭できる要因の一つです。
解決案の立案(How)
では、自分の行動への準備という点、邪魔されないという点についてその解決策を考えてみましょう。
行動のゴールを持つ
まずは準備として、自分の時間に予定している行動のゴールをはっきりさせることが大切です。
だらだらしてしまう原因は明確なゴールを持たずに過ごすことにあります。
SNSやネットサーフィンではゴールが無い場合が多いので、時間をだらだらと過ごしてしまいますよね。
そのため、日常の些細な行動でも自分の意図を持って取り組んでみましょう。
ここで例を挙げてみます。
- 買い物→広告に出ていた○○を買う
- テレビ→▼▼のドラマを観て、ワクワクする
- SNS→◇◇さん、△△さんの投稿を見る
大切なのは、それ以外の行動を極力控えるという点です。そうしないとだらだら過ごしてしまいますからね。
このように行動のゴールを明確にすると、時間の密度が濃くなり、充実感が得られますよ。
行動と行動の間の時間を減らす
こちらも、行動を起こす前に抑えておきたい点です。
前の行動のゴールから次の行動に移るまでの隙間時間は意外に見落としがちだと思います。
この時間泥棒を退治するためにはタスク管理することをおススメします。
タスク管理とはやりたい行動を時間(タスク)ごとに割り振って計画を立てることです。
ここでは子供のお昼寝2時間の使い方を例としてあげてみますね。
- 洗濯物取り込む15分、夕飯の下準備15分、テレビ60分、読書30分
順序を計画しておくと、「次の行動を考える」という無駄な時間がなくなるので、充実感が得られます。
さらにやることを時間として見える化すると、意外に自分の時間があることを実感できますよね。
予定を立てる上で余裕を持つことを忘れないでください。
せっかくの自由時間だから、あれもこれもやりたくなりますよね。
しかし、タスクをきっちり入れてしまうと割り込みがあると、対応が取れなくなります。
多少の余裕を持って、計画を立てておくと、うまくいくと思いますよ。
行動に集中する
3つ目は没頭という観点です。自分の行動に没頭するためには他人から邪魔されないことが大切だと先ほど述べました。
それ以外にも以下の項目が大切です。
- その行動が好きであること
- 自分が疲れていない
- やる気をもっている
いかがですか?そんな時間は無い!!と思うかもしれませんが、全ての条件を満たす時間があります。
それは「朝」です。
朝は静かで、疲れもありませんよね。また、余計な思考が無いので、やる気も高くなります。
近年は朝活として、注目されていますが、世界のトップビジネスマンも早起きして活動していますよ。
30分でも早く起きて子供が起きてくるまでの間に「朝活」してみるのもおすすめです。
自分の時間を作り、幸せな家庭を築こう
当記事では「育児中に自分の時間が取れない」という悩みを問題の手法で分解してみました。
- 自分の時間を充実させることが大切
- 時間を増やすのではなく、質を上げる工夫を考える
- ①行動の目的を持ち、それ以外のことをやらない
- ②タスク管理して行動と行動の間の時間を減らす
- ③取り組む行動に集中するために朝活する
人間の子供、特に乳児は親がいないと生きていけません。
そのため、責任感が強いママほど、出産時は自分を抑えて育児に注力します。
その結果、育児ノイローゼにつながるため、適度に自分の時間を設けることが大切なことなんですよね。
もしも、時間が無いと感じるのであれば、試してもらえると嬉しいです。
今回紹介した方法は家庭環境によって効果は様々だと思います。
また、具体的な行動はなんでも構いません。読書、運動、勉強、音楽、食事…自分が心から楽しめることに没頭して、自分の時間を充実させていきましょう。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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問題解決の事例|「育児でイライラしてしまう」悩みを考察
愛する我が子と言えども、思うように動いてくれずにイライラすることもありますよね。
そんな時は「どうすれば、思い通りに動いてくれるかな?」と考えがちです。
しかし、視点を変えると、大人自身の行動でそのイライラを抑えることができますよ。
当記事では子供にイライラしてしまう問題を論理的に分解し、対策案を考えていきます。
- 子供を怒ってしまうとお悩みの方
- イライラしてしまう自分に嫌悪感を抱く方
- いつも笑って子供との触れ合いたい方
製造業の現場で10年以上、不具合対応や問題解決に順次してきた私がイライラしないための方法を考えてみました。
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
まず、こちらに目を通していただけると、当記事の内容も理解しやすいと思います。
「イライラする」は育児の悩み、第一位
育児は24時間、365日続くため、子育てでイライラしてしまうことも多々あります。行き過ぎると、虐待なんてことも…
しかし、その悩みは多くのパパ・ママが抱えています。楽天の調査では「子供にイライラする」ことが育児の悩みトップに上がっているんですよ。
そのため、親として「子供への愛情が足りない」、「もっと子供を大切にしよう」と自分を追い込む必要もありません。
イライラしてしまうことは良くある悩みなのです。
とは言え、毎日イライラしてばかりでは大人も疲れてしまいますよね。
そこで、当記事では育児でイライラしないための方法を問題解決の手法を使って考えてみます。
今回はこんな流れで進めていきます。
- What イライラするとは?
- Where どこにイライラの原因があるのか?
- Why なぜ、思い通りにいかないのか?
- How 不安を解消する方法は?
それぞれの過程で論理的に分解していきますので、お付き合いいただけると嬉しいです。
結果のみ知りたい方はスクロールしてください。
問題の明確化(What)
最初の手順として問題を明確化していきます。
理想と現実のギャップ
問題とは「こうなりたい」という理想と現実のギャップのことです。
ぱっと思いつく理想と現実を書き出してみると、以下のような関係になります。
親の心子知らず。子供は思い通りにいかないので、その子供の行動にイライラを感じてしまうのです。
そこで一見、解決すべき問題を「親の思い通りに子供を動かすためには?」と設定してしまいそうですが、これは誤りです。
解決すべき真の問題とは?
そもそも、親の言うことを全て聞いている子供は幸せでしょうか?
悪く言うと、親の言いなりになってしまい、自立できない子供になってしまうのではないでしょうか?
この場合、理想の設定が誤っているのです。
以下のように子供も含まれた家庭を理想として設定することで正しく、問題を把握できます。
子供も親もストレスなく、心身ともに健やかな状態が理想ですよね。
しかし、イライラするのは子供と、親の意向が異なるからです。
例えば、こんな感じ。
- 子供→遊びたい。お風呂に入りたくない。歯磨きしたくない。
- 親 →勉強してほしい。素直にお風呂や歯磨きしてほしい。
親が期待していることと、子供が欲望にギャップがあることがわかります。
つまり、イライラの根本的問題は「親子のやりたいことが一致しない」ことです。
問題箇所の特定(Where)
では、親子のやりたいことが一致しない原因はどこにあるでしょうか?
ここで3Cというフレームワークに当てはめて考えてみます。
3Cに当てはめて問題を探る
3CとはCustomer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)を指します。詳細はこちらを参照ください→3C分析
ここでは少し強引ですが、次のように当てはめてみます。
- Customer(市場) → 家庭環境
- Company(自社) → 大人
- Competitor(競合)→ 子供
続いて、それぞれの原因を出してみます。
子供はイヤイヤ期でない限り、勝手にイライラすることは少ないのではないでしょうか。
多くの場合、親が「~しなさい」と命令することに反発して子供はイライラするものですよね。
そのように考えると、イライラを発生させる原因は全て親にありそうです。
イライラするとは?
そもそも、「イライラ」という感情はどうして生まれるのでしょうか?
感情は自分の思いと現実とのギャップが生み出します。
例を挙げてみます。
- 想像以上の出来 → 喜び
- 想像通り → 感情に変化なし
- 想像より劣る → 悲しい、怒り
大人はどうしても、子供に指示し、その行動を支配しがちです。
その時に大人の期待に応えられない子供に対し、イライラしてしまうのです。
この子供が思い通りに動かないというギャップを生み出さないために、子供ではなく、大人ができることに着目して考えてみましょう。
原因の追究(Why)
では、思い通りにいかない理由は何でしょうか?
その原因を深堀りしていきましょう。
N5による原因解析
理由を見つける方法として「なぜ?」を5回繰り返すN5という手法があります。
トヨタで取り入れられていることで有名になりましたよね。
ここではその「N5」を利用して子供が思い通りに動かない理由を以下のように導きました。
すると、根本的には親に心の余裕が無いことが原因であると見えてきました。
皆さん、どうですか?イライラ=心に余裕がないという点は納得いただけるのではないでしょうか?
※)トヨタ式のN5については以下の記事を参照ください。
ロジックツリーにて原因解析
では、心に余裕がないという点においてさらにロジックツリーにて分解してみましょう。
あまり、細かい分析ではありませんが、主な原因として不安があり、その内容は外的要因と内的要因に分けられると思います。
これらを抱えてしまうと、家庭もうまく回らないということに繋がってしまいますよね。
ここに挙げた不安に囚われると、うつ病にもつながるので、育児中に限らず、対策が必要になってきます。
解決案の立案(How)
それでは、それぞれの不安を除くためにどういった策があるのか、考えてみましょう。
原因として以下の5つが出てきました。
- 時間
- お金
- 人間関係
- 親としての責任
- 子供の成長
それぞれで見ていきましょう。
時間に追われないために
一般的に時間に余裕を持って行動することが大切と言われますが、子供と一緒に過ごしていると、難しいですよね。ここではもう少し深堀りしてみましょう。
時間に追われない、と言っても子供と一緒に行動する際は難しいですよね。
そこで、少しでも心に余裕を持てるようにおすすめの方法を3つお伝えします。
- 子供をおだてる(好意)
- 行動する時間を子供に決めさせる(一貫性)
- 事前に時間を伝え、約束する(一貫性)
いずれも行動を起こすための影響力・働きかけを利用しています。
「好意」とは親に好意をもってもらい、代わりに言うことを聞いてもらうという方法です。
「一貫性」とは自分の決定を突き通そうとする特性を利用するものです。
もちろん、その前提には余裕をもって、時間設定することが求められますが、実際に私が気難しい我が子に利用している方法です。
お金の不安を解消する
こちらに関しては収入、支出の把握とさらに投資にて資金を増やすという具体的な方法が挙げられます。
本記事では詳しく触れませんが、自分の資産を増やしていくことで金銭的不安を解消することは将来の安心につながりますよね。
それに加え、他人と比べず、現時点での自分に目を向けることが大切だと思います。
自分の身の丈に合った生活をすることで、お金に安心を求めることなく、生活することを心がけましょう。
人間関係を改善する
3つ目の人間関係については書籍などで様々な改善方法が挙げられていますが、ここでは手軽にできる方法を3つ紹介します。
自分の特性を把握する
まず、自分が人とのつながりを好むのか、という点を把握しましょう。
根本的に人間は交流を好むと言われています。
しかし、そもそも自分は他人とのつながりを望むのか、一人で過ごす時に幸せを感じるのか、という点を把握しておきましょう。
これが抜けてしまうと、無理して交流することが返ってストレスを生むことに繋がります。
近づきすぎず、適度な距離感を保つ
息苦しくなるほど、相手に依存するより、ストレスを感じない程度の距離を保つことも大切です。
でも、食事などのお誘いを受けることもありますよね。
そんな時のために、相手を傷つけない言い訳を持つといいでしょう。
- 「子供の習い事があるから」
- 「仕事が忙しくなるから」
- 「親が病気で・・・」
無理して仲良くしようとせず、少しは離れてもいいんですよ。
趣味や勉強、運動などのつながりを持つ
自分が熱中できる趣味などでコミュニティーに参加することも効果的です。
このサードプレイスが生きがいになることもありますよね。
趣味が無いという方はSNSで自分と同じ境遇の方とつながりを持つことも有効な方法と言えるでしょう。
親としての責任を重く考えすぎない
親として責任を強く感じてしまうことも不安要因の一つですね。
「自分は子供を育てられるのか」、そういった不安は皆さんも感じたことはあると思います。
しかし、「自己肯定感」育成入門 の中で子供の成長のためにも親は心に余裕を持つことや子供に介入し過ぎないことが必要であると書かれています。
親の子離れということですね。
深く悩まなくても、子供は成長していきます。
育児に疲れているようであれば、逆説的ですが、頑張り過ぎないことが子供のためになるということを覚えておきましょう。
子供の成長への不安を取り除く
最後に、子供の成長についての不安解消には比較しないことが大切です。
幼稚園/保育園、小学校ではテストや運動会などで他人と比較してしまう場面も出てくるでしょう。その他にもママ友との会話の中で日常のトイレや食事、あいさつなども比べてしまいますよね。
しかし、そういった比較は劣等感を生みやすく、不安を掻き立てることになります。
具体的にはこんな解決策があります。
- SNSを使わない
- 育児日記をつける
- 自分の子の良い点に着目する
先ほどはSNSでのつながりを良しとしましたが、比較という点ではSNSは控えた方が良いかもしれません。
便利なツールですが、家庭環境やご自身の性格で使い分けたいですね。
育児でイライラしないために親が幸せになろう
当記事では「育児でイライラしてしまう」という悩みを問題解決の手法で分解してみました。
- 子供と親のやりたいことが一致しないから、イライラする
- 親に心の余裕がないと、結果的に子供にあたってしまう
- 時間に追われないために子供に決定権を持たせる
- お金の不安を解消するには他人と比較しない
- 人間関係は適度な距離感を保ち、自分の人生を歩む
- 子育ての責任を重く感じる場合は手を抜いても良いと認識する
- 自分の子と他人の子を比較しない
少し、論理の飛躍が見られますが、根本的には親が幸せを感じることが重要ということです。
お金や時間、他人に捉われない、そういった自分の人生を歩み、心に余裕を持ちましょう。また、子育てで頑張りすぎないことや子供がいることに幸せを感じることも重要な要素です。
そうすると、子供もイライラせず、笑顔の家庭を築けると思いますよ。
今回、論理的に考えてみましたが、漏れの事項や論理に矛盾があるという場合、そもそも課題が誤りと感じた方はTwitterやコメント欄からご指摘いただけるとすぐに修正します。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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問題解決の事例|「子供に野菜を食べてもらう方法」を立案
「せっかく料理を作ったのに、子供が食べてくれない。」
そんな悩みを抱えるママさん、パパさんも多いと思います。
当記事では子供の食に関する問題を論理的に分解し、対策案を考えていきます。
- 子供の偏食にお悩みの方
- 料理を食べない時の対策を知りたい方
- 子供との食事の場を楽しめていない方
製造業の現場で10年以上、不具合対応や問題解決に順次してきた私が真面目に子供の食について、考えてみました。
子供の食を問題解決の手法で分解
問題解決の手順や陥りやすい注意点はこちらの記事に記載してあります。
今回はこんな感じで進めていきます。
- What 子供に野菜を食べてもらうには?
- Where どこに問題があるのか?
- Why なぜ、口に運ばないのか?噛まないのか?
- How 口に運んでもらう方法は?噛んでもらう方法は?
それぞれの過程で論理的に分解していきますので、お付き合いいただけると嬉しいです。
問題の明確化(What)
最初の手順として問題を明確化していきます。
理想と現実のギャップ
問題は理想と現実のギャップが解決すべき問題になります。子供の食について当てはめるとおおよそ、以下のような関係になります。
問題は「嫌いな物を食べない」ということになります。
嫌いな物は少し抽象的なので、多くの方に当てはまる「野菜」としてみます。
実際、子供の食での悩みの多くは「野菜を食べない」ことですよね。
2歳6か月の息子は緑の野菜を食べません。一度は口に入れるのですが、すぐに出してしまいます。ドレッシングをかけると食べることもありますが、ほとんど食べてくれません。(2歳6か月 男の子のママ)
白いご飯は食べるのですが、それ以外のおかずをほとんど食べてくれません。今食べてくれるのは、ご飯、のり、みそ汁の汁、フライドポテト、ほうれん草としらす干しを混ぜたおにぎりだけです。保育園でも食べません。基本的にお菓子もあげていません。
(2歳2か月 男の子のママ)参照:NHK「すくすく子育て」
そこで今回は問題を「子供に野菜を食べてもらうには?」と設定しました。
問題の前提条件
この問題に取り組む前に前提条件を以下に示しておきます。
- 朝昼晩というタイミングは考慮に入れない
- 子供は幼児(2~6歳)を対象
- 野菜はほうれん草とします
野菜と言っても幅広いので、ほうれん草としました。
問題箇所の特定(Where)
続いて、「どこに食べない原因があるのか」を探していきます。
問題の再確認
まず、問題を再度確認します。
- 「子供に野菜を食べてもらうには?」
この中で着目すべきは「食べてもらう」という結果の部分です。問題解決の観点では結果に着目することで成果が大きくなりますからね。
分解による問題個所の特定
では、この「食べてもらう」という部分を以下のように、プロセスごと5段階に分解しましょう。
- 目で認識する
- 箸やスプーンで取る
- 口に運ぶ
- 噛む
- 飲み込む
中でも「口に運ぶ」、「噛む」で悩むと思います。
お子さんによってどの部分で食べなくなるのか、変わると思いますが、以下の点に集約できるでしょう。
- 口にしない→「口に運ぶ」
- 口に入れてもすぐ出してしまう→「噛む」
ここまでくると、問題の原因が見えてきましたね。
原因の追求(Why)
問題が見えてきたので、その原因を考えてみます。
ここではロジックツリーというツールで上位から下位に原因を分解し、真因を探していきます。
ロジックツリーについては以下のサイトを参照ください。
口に運ばない理由
口に運ぶには人間の嗅覚と視覚が大きく影響するため、「匂い」と「緑色」で分解しています。
それぞれ、私が思いつく理由を挙げてみました。
- 匂いが嫌いな理由は?→青臭さ、甘さが少ない。
- 緑色が嫌いな理由は?→苦いことを知っている、食欲が出ない色、形。
細かい原因が見えてきましたね。
噛まない理由
続いて噛まない理由についても同様に考えていきましょう。
今度は味覚と触覚が影響するので、「味」と「食感」で分けています。
味に関してはいずれも子供が喜ぶような成分が無いことが原因のようですね。
食感に着目すると、歯に挟まることを嫌う場合もあるかもしれません。
解決案の立案(How)
最後に、それぞれで出てきた原因を解決する解決案を考えてみましょう。
口に運んでもらう方法、噛んでもらう方法をそれぞれ考えてみます。
口に運んでもらう案
まず、口に運ばない理由に対しての解決策は以下の通り。
匂いに関しては「温野菜にして、青臭さを取る」、「食欲をそそる香りを足すこと」で対策できそうです。
一方、色味は「緑色の苦手意識を取る」、「緑色を隠す」という方法を提案します。
特に緑色のゼリーや抹茶のお菓子などで緑=苦い・まずいという先入観を取り除くことも口を開けてもらうためには必要かもしれませんね。
噛んでもらう案
続いて、ほうれん草を口の中で噛んでもらう方法です。
味に関しては先ほどの匂いと似ていますが、苦みを取り、旨味と甘みを加える方法が考えられます。
食感に関してはサクッと揚げ物にして食べてもらうということも良いかもしれませんね。天ぷらにすると、緑色も抑えられるので、口に運んでもらいやすいと思いますよ。
子供に野菜を食べてもらおう
当記事では「子供に野菜を食べてもらう」ための方法を立案してみました。
- 食べるために口に運ぶ、噛んでもらうことが大切
- 【匂い】青臭さを取り、食欲をそそる香りを足す
- 【見た目】緑色のお菓子で苦手意識をとる、緑色を隠す
- 【味】青臭さを取り、食欲をそそる香りを足す
- 【食感】揚げる、細かく刻む
「食べてもらう」ことに着目しましたが、「子供」に着目しても答えは変わってきます。
本来であれば、ここから対策の実施→効果の検証→対策案の練り直しというサイクルに進みますが、立案で留めておきますね。
それは各家庭やお子さんの状況によって、その効果は変わるからです。
今回、論理的に考えてみましたが、漏れの事項や論理に矛盾があるという場合、そもそも課題が誤りと感じた方はTwitterやコメント欄からご指摘いただけるとすぐに修正します。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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論理的に考えるとは?|日常の問題解決でお得に鍛えよう
小学生のプログラミング教育が取り入れられ、論理的に考える力に注目が集まっています。
そのため、「論理的に考えるって難しそう…」、「我が子は大丈夫かしら?」、と不安に感じる親御さんも多いかもしれません。
でも、論理的に考えることって日常的に行っていることなんですよね。
当記事ではそんな論理的思考の内容とその力を養うための方法として「問題解決」について、紹介していきます。
- 小学生のお子さんをお持ちの方
- 論理的に考える方法を知りたい方
- ビジネスや日常の問題を解決する方法を知りたい方
私は製造業の現場で問題解決の手法を駆使して業務を進めています。当記事では具体例を交えながら、紹介していきますね。
この論理的思考は実際のビジネスの場だけでなく、家庭のちょっとした問題を考える際にも参考になりますよ。
回りくどいと感じる部分もありますが、お付き合いいただくと、物事の考え方が変わると思います。
論理的に考える、とは?
まずは、論理的思考について紹介します。ビジネスではロジカルシンキングと言われていますよね。
ご存じの方は飛ばしていただいて構いません。
論理的って?
そもそも論理的ってどういうことでしょうか?
国語辞典には以下のように記されています。
論理:
考えや議論などを進めていく筋道。思考や論証の組み立て。思考の妥当性が保証される法則や形式。
論理的:
論理にかなっているさま。きちんと筋道を立てて考えるさま。
引用:Weblio辞書
簡単に言うと、「筋道を通すために伝えたいこと(主張)とその理由(根拠)をセットで考える」ということです。
主張と根拠をセットで説明されると、納得しやすいですよね。
なぜ、注目されているの?
小学校の教育にプログラミングが加わりました。特に小学生のお子さんをお持ちの方は気になるところですよね。
文部科学省ではプログラミング的思考を以下のように定義しています。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。
(引用:小学校プログラミング教育の手引(6頁))
まとめると、自分のやりたいこと(理想)を実現させるために論理的に順序立てて考え抜く力ということです。
この力は今後の変化の激しい社会では文系理系問わず、重要な思考になることから注目を集めているのです。
こんなことを聞くと、「難しい・・・」と思うかもしれませんが、実際には日常生活で無意識に扱っているんですよ。
論理的な文章の具体例
簡単な例を示してみます。
- 今日は晴れているから、傘はいらないだろう。
- 早朝は静かで自分だけの時間だから、集中して勉強に取り組める。
- 彼は毎日、練習しているから、次の記録会は高得点が期待できる。
こんな言葉は、誰でも使っていますよね。主張と根拠がつながっているので、こういった説明は理解しやすいと思います。
論理的思考を鍛えるには?
でも、複雑な問題に取り組むときにはより深く論理的に考え抜く力が必要になります。
そんな論理的思考を小さいころから鍛えるために、今では多くの商品が出ていますよね。一例を以下に挙げてみます。
- 知育トイ
- 知育絵本
- プログラミング教室
特に今では様々な知育トイがありますので、幼児のお子さんでも遊びながら、勉強できますよね。
ブロック系、PC系で人気の商品を挙げてみます。
でも、大人の場合はどうでしょう?
「プログラム教室に通う必要があるのかな?」、「お金も時間も限られている」、「自宅で手軽に鍛えたい」という方も多いと思います。
そんな方でも日ごろから「問題解決」の訓練をすることで、手っ取り早く論理的に考え抜く力を養えますよ。
問題解決とは?
論理的に考えることが最も威力を発揮するのが問題解決の場面です。
問題解決とは「問題の解を見つけ、現実から理想に近づくこと」です。
何それ?と思うかもしれませんが、問題の定義は以下のように考えられています。
- 問題:理想と現実とのギャップ
- 理想:自分のありたい姿、やりたいこと
- 現実:自分が置かれている状況、現時点での能力
難しい言い回しになっていますが、「やりたいことがあるけど、今はできていないこと」が『問題』です。
つまり、この問題を解決するということは、「やりたいことを達成する、理想に近づく」と言い換えることができますよね。
その過程で深く考察することで論理的に考える力が養われます。
さらに日常の悩み事を解決する糸口も見つけらます。まさに一石二鳥ですね。
問題解決の手順
問題解決に取り組む際の有効な手順が存在します。
この手順に沿って考えることで大きく2点のメリットが得られます。
- 論理的に考え、漏れがなくなる
- 解決策の効果がなくても、後から見返しが可能
特に後から見返すことができるので、策が1つだめでも、次の手を考えることが可能になります。
では、重要となる問題解決の手順を示します。
What-Where-Why-Howという点順に沿って進めていきます。
- What:問題を明確に定める
- Where:問題の発生源を突き止める
- Why:問題の原因を探る
- How:具体的な解決策を考える
- 解決策を実行し、検証する
順序に沿って進めないと、最終的な対策に漏れがでてしまったり、効果が薄いということになりかねません。
各段階ごとに何するのか、注意点はどこかと言う点を説明していきますね。
問題を明確に定める(What)
まず、取り組むべき問題を具体的な形で定めましょう。
この工程は「What」に相当します。
先ほど示したように理想と現実を把握し、そのギャップから問題を明確にしていきます。
例えば、子育ての登園についての問題を考えてましょう。
- 理想:保育園/幼稚園の登園時間に間に合うように送っていく
- 現実:出かけるまでに時間がかかり、登園に遅れることがある
- 問題:出かけるまでに時間がかかること
少々回りくどいですが、このように考える中で解決すべき、問題を明確にしていきましょう。
問題の発生源を突き止める(Where)
続いて、掲げた問題の中で最も影響が大きい箇所、問題を生じさせている箇所を探していきます。
この工程は「Where」に相当します。
問題箇所を特定しておくことで次の手順である原因の追究がスムーズに取り組めますよ。
この部分でも「どこかな?」と深く考察することで論理的思考を身に着けていきましょう。
先ほどの登園について例を挙げてみます。
- 昨晩の寝た時間?今朝の起きる時間?
- 着替える時間が長い?
- ご飯を食べる時間が長い?
このように問題への影響が大きい箇所を特定していきます。
問題に対して、やみくもに策を挙げて実行してしまいます。
行き当たりばったりの策では効果が薄く、解決まで時間がかかってしまいますよ。
たとえ上手くいったとしても、その理由がわからず、次の問題に対処できないと可能性もあります。
問題の原因を探る(Why)
所在を突き詰めたら、その原因を探りましょう。
この工程は「Why」に相当します。
ここで「なぜ?」、「なんでそうなるのかな?」と深く考える中で、論理的思考が養われます。
再度、登園を例に考えてみます。
- 夜寝る時間が遅かったから、起きる時間が遅い
- 冬場は部屋が寒いから、着替えに時間がかかる
- 朝は食欲が無いので、ご飯が食べられない
理由が見えると、解決策を考えられますよね。
原因が明確でないので、効果的な解決策を検討できません。
本当の原因を把握した上で策を練ることで、結果的には無駄な時間を減らすことができますよ。
具体的な解決策を考える(How)
原因がわかれば、それに対する解決策を考えていきしょう。
この工程は「How」に相当します。
ここまでの手順を進めてきたら、原因が明確になっているはずです。
その原因を解決する策を考えていきましょう。
登園を例においては以下の通りです。
- 【前日】夕食の時刻を早める
- 【前日】遊びを切り上げる時間を決める
- 【着替え】冬場は部屋を十分に暖める
- 【着替え】子供が好きなキャラ物の服を買う
- 【朝ご飯】飲み込みやすい食材を使う
- 【朝ご飯】子供の好きな味付けで調理する
ここで示したのは一例ですが、問題の原因が明確なので、効果的な解決策を考え出せますよね。
解決策を実行し、検証する
立てた策を確実に実行し、その効果を検証していきましょう。
個人的にはこの検証が最も重要だと思います。
やりっぱなしでは、ここまで考え抜いた解決策の効果がわかりませんよね。
立てた策を実行し、効果を観察/検証し、次の策へつなぐようにしましょう。
問題解決する際の注意点
ここまで、問題解決の手法を紹介しましたが、取り組む際の注意点を最後にお伝えします。
大きく3点を挙げますので、覚えておいてくださいね。
- 思い込みに囚われない
- 前提条件を確認する
- 十分に考察する
それぞれ見ていきましょう。
思い込みに囚われない
これは一人で考えるときに陥ってしまいます。
過去の経験から先入観や思い込みを持って取り組むと、原因や解決策に漏れが出ることがあります。
複数人で取り組む、もしくは疲れたら休憩して頭をほぐして取り組みましょう。
前提条件を確認する
無意識のうちに前提とする点が共有できていないと、論理的に漏れが出ることがあります。
例として外食先で子供とメニューを考える場面を想像してみましょう。
大人として食費を節約したくても子供に伝えていないと、「一番高いステーキを食べたい」、「いくらのお寿司が良い」と高価なものを挙げられてしまうかもしれません。
1,000円以内のメニューにしようなど、考える前に前提を決めることが大切です。
十分に考察する
思い付きや印象に残る事例が頭に残っていると、それ以上深く考えずに解決策を出してしまう可能性があります。
そんな時の策は時として効果を発揮しないことがあると思います。
様々な角度から、問題箇所や原因を追究し、考えられる策を絞り出していきましょう。その過程で論理的思考力が養われますよ。
論理的思考を身につけよう
当記事では注目を集めている論理的思考とその力を養うための方法として「問題解決」について紹介しました。
- 論理的思考には筋道を通すために主張と根拠をセットで考えることが必要
- これからの変化の激しい社会では論理的思考は重要
- 論理的思考は問題解決の際に役立つ
- 問題解決とは「現状から理想に近づくこと」
- 問題解決ではWhat→Where→Why→Howの順で解決策を考える
冒頭でも触れましたが、ビジネスだけでなく、子育てや家庭などの日常の問題にもこの考え方は利用できます。
身の回りの悩みに対して、問題解決の手法を用いて考えてみると、思わぬ対策が思いつくかもしれませんよ。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
そんな皆さんに感謝いたします。
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